懸垂で鍛えられる部位は背中です。皆さんえー⁉︎と思われたでしょうか。
それもそのはずです。懸垂を見ただけでは、誰もが、腕の力でもち上がってると思いがちです。
しかし腕の力だけだと1回は上がるかもしれませんが、何回ももち上げることはできません。
腕の筋肉は小さな筋肉になります。その小さな筋肉では大きな体をもち上げることに限りがあります。
スポーツジムに行くと、懸垂をひょいひょいやっている人を見かけます。
体重が重い人でも軽々と懸垂ができています。
それは背中の筋肉で体をもちあげて、背中の筋肉をトレーニングしているからです。
背中の筋肉は体の中でも非常に大きな筋肉になります。
なので鍛えることで誰でも懸垂ができるようになりたくましい背中を手に入れることができます。
懸垂で鍛えられる部位と効果
懸垂で鍛えられる背中の筋肉は
「広背筋・僧帽筋・大円筋」
広背筋は背中の筋肉の中で1番有名な筋肉です。
皆さんがよく背筋と言っているところのことです。肩甲骨から腰あたりまで繋がる筋肉です。
鍛えることで、背中から見た時にすごくかっこいいシルエットになります。
逆三角形に見える筋肉になります。
僧帽筋は首から肩周りに繋がる筋肉です。
わかりやすくいうと、皆さんが肩こりだと言っている筋肉こそが僧帽筋です。
僧帽筋を鍛えることで肩周りの血流が良くなるので、肩こり予防になります。
大円筋は脇の下まで繋がっている筋肉です。
力を入れると背中が羽のように広くなる筋肉です。なかなかピンポイントで鍛えることはできませんが、広背筋と一緒に鍛えられる筋肉になります。
大円筋を鍛えることで、腕をスムーズに動かすことができ、スポーツをやっている人などはパフォーマンスの向上につながります。
懸垂で鍛えられる部位は背中以外にもあります。
1つは上腕二頭筋です。上腕二頭筋とは力こぶのところになります。
先ほども言ったように、懸垂では背中の筋肉を使うのが主ですが、上腕二頭筋も使います。手で懸垂をするところのバーを持つので、腕の力も必要になります。
もう1つは、体幹です。懸垂をするとぶら下がる姿勢になります。
ぶら下がると、ゆらゆらと動いてしまったりがあります。このゆらゆらをできるだけ抑える力が体幹の力になります。
ゆらゆらしていると腕の力を余計に使ってしまうので、体幹の力をつけてゆらゆらしない体を作りましょう。
その他、上腕二頭筋・体幹にも効果あり
懸垂のトレーニングバリエーション
懸垂の筋トレの仕方で鍛えられる部位が変わってきます。
今回はその筋トレ方法をお伝えします。
①メインで「広背筋」を鍛えたい方
このやり方は、ザ・懸垂のやり方になります。
もちかたは順手といって普通に握るような形にして、もつ幅も狭くしたり、広くしたりせず普通の位置(いわゆる肩幅)で行います。
そうすると、背中の1番大きな広背筋にしっかりと効果が期待できます。
広背筋をしっかりと動かすので、僧帽筋も補助的な役割で少しだけ刺激が入ります。
なので、広背筋と一緒に僧帽筋もトレーニングしましょう。
持ち手:順手 幅:普通(肩幅)
[やり方]
1.懸垂バーを順手でもつ(手の幅は肩幅より少し広め)
2.肩甲骨を下に下ろす(肩と耳を遠ざけるイメージ)
3.足を組んで、ぶら下がる
4.胸を張って、腰を反る
5.みぞおちを天井に向かって、肘を曲げて体を持ち上げる
6.肘をゆっくり伸ばして元の位置に戻る
ポイント
・肩に力が入らないように耳と肩は遠ざけるイメージを持ちましょう
・背中は丸めず、胸を張って腰を反るようにしましょう
・みぞおちが天井に近づくように体を持ち上げましょう
②メインで「大円筋」を鍛えたい方
大円筋をターゲットにしたやり方になります。ピンポイントでは鍛えることができないので、広背筋が主になりますが、大円筋を目指したやり方になります。
持つ幅は広めにするのがポイントです。大円筋は脇の下についている筋肉になるので、広めに持つのがポイントです。
体を持ち上げた時に、手の間に目線がくるくらいを目標にしてきてください。
あまりあげすぎると、負荷が抜けてしまうので目線の高さまでにいて負荷をなるべく抜かないのが必須です。
持ち手:順手 幅:広め
[やり方]
1.懸垂バーを順手でもつ(手の幅は広めにしましょう)
2.肩甲骨を下に下ろす
3.足を組んでぶら下がる
4.体はまっすぐのまま、目線は手と手の間
5.肘が90度になるくらいまで体を持ち上げる
6.肘をゆっくりと伸ばし元の位置まで戻る
ポイント
・意識するところは、脇の下あたり
・元の位置まで戻す時にゆっくりと戻し、脇の下がちぎられそうになるイメージ
③メインで「広背筋下部」を鍛えたい方
このやり方は、上級者のテクニックになります。
まず持ち手が今までとは違って逆手になります。逆手にすることで、広背筋の下部に効かせることができます。
そこから、上半身を反って胸を床と平行にするのがポイントですが、この姿勢はかなり難しいです。でも慣れるとだんだんとできるようになるので根気強くやってみてください。みぞおちのあたりに向かって体を持ち上げることにより、広背筋の下部にしっかりと効かせることができます。
持ち手:逆手 幅:普通
[やり方]
1.懸垂バーを逆手で持つ(手の幅は肩幅くらい)
2.胸と床が平行になるくらいまで腰を反らす
3.手と手の間にみぞおちが来るように体を持ち上げる
4.ゆっくりと元の位置まで戻す
ポイント
・上級者向けのトレーニング方法
・最初の姿勢がポイントで、胸と床が平行になるようにする
・広背筋下部を意識しながら体を持ち上げる
まとめ
懸垂はトレーニングのバリエーションが豊富で背中のたくさんの部位を鍛えることができます。極端に言うと、懸垂を極めるだけで背中全部を鍛えることができます。
自分の体を持ち上げることは難しいですが、トレーニングをすることで理想の体に近づいたり、かっこいい背中になります。まずは普通の懸垂をできるようにして、そこからたくさんのバリエーションを試してみてください。